Q.以前、地元の小さなサラ金からお金を借りていたのですが、暫く利用しておらず、先日久しぶりに連絡をとってみたら電話が通じません。サイトもあったはずなんですが、なんかリンクもきれてて変です。ひょっとして会社が無くなった?私の個人情報とかどうなるんだろう?
A.小さな規模のサラ金の場合、急に営業を止めてしまうことがあるよ。過払い請求などで経営が傾いて倒産ということになっても、顧客に通知も出さないから、知らない間に店がなくなってるってこともあるようだ。
お金を借りていて返済中の人は、「ラッキー!借金が消えた!?」なんて思うかもしれないけど、後で他の業者から督促が来る可能性があるよ。債権はちゃんとどこかに移動してるはずだから、残念だけど、会社と共に債務も消えるなんていう虫のいい話は多分ないだろう。顧客情報なども、債権といっしょにどこかに移動してるはず。ちゃんと管理されているといいんだが、行方が分からないというのは気持ち悪い話だ。
このように、自分がかつて利用していた業者がどうなったのか、ネットなどで質問をしている人もよく見かけるね。サイトもないような小さな業者の場合、電話が通じなくなるとどうしようもないから、誰か知っている人に尋ねるしかないんだな。
そのようなサイトを見ると分かるけど、このような業者は、営業を止めた後、また名前を変えて営業をしていたり、一度営業を停止してからまた再開していたりと、かなり大きな動きがあるので追っかける方も大変だ。このような業者に過払い請求をかける人もいるのだけれど、所在すらはっきりしないとなれば大変な話で、慣れた専門家じゃないととても手に負えないだろうね。
大手の消費者金融業者であれば、急に連絡もなく、このような大きな動きがあるなんてことは考えられないよね。もしそのような変化があったとしても、利用者にとって不都合がないよう配慮されるのが普通だ。実際に、合併や提携などの動きがあった場合も、カードや利用できるATM、銀行口座なども、従来のものをそのまま使えるので、利用する上では何ら問題はないので安心だ。
もちろん、個人情報がどこへ行ったのか分からないというような心配もない。安心して引き続き利用できるのが当たり前だ。一方で、小規模のサラ金でお金を借りてしまうと、経営上の変化によって利用が途切れてしまったり、個人情報の扱いについても不安が生じるということは、頭の隅っこに置いといた方がいいだろうね。
グレーゾーンが無くなったら減った!サラ金による破綻者
金融関係に於いて、《グレーゾーン》という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
《グレーゾーン金利》といって、利息制限法と出資法というふたつの法律のどちらにも規定が定められていない、いわゆる「法律の落とし穴」として利用されていました。
これは利息制限法では貸付の際の金利を上限20%までと定めていました。一方、出資法では罰則を定めているのは29.2%からだったため、20%以上29.2%未満の金利は、法律で罰則が定められていなかったのです。
これが《グレーゾーン金利》と呼ばれるものです。しかし、現在、このグレーゾーンは存在しません。
このグレーゾーンの存在を巧みに利用した悪質な高利貸しが横行し、その借金のために生活が破綻したり、自ら命を絶つような人が出てきたため、国は平成22年に出資法の上限金利を利息制限法の貸し付け金利の上限である20%にまで引き下げたため、廃止となりました。さらに、賃金業法の改正も行われ、利息制限法の条件金利を超えた貸付は、賃金業法によって行政処分される対象となったのです。
その後も、今度は《みなし弁済》というものによって高利貸しは存在しました。
みなし弁済と言うのは、賃金業法に規定されている一定の厳しい要件をクリアした場合には、本来は利息制限法で制限されている金利を上回る金利で貸し付けを行ってもいいというものでした。これを理由に高利貸しをしようとする賃金業者はいましたが、実際は裁判で厳しく判断され、大抵は認められることはなかったのが現状です。
このみなし弁済についても、後に廃止となったため、現在は存在しません。このようにして、賃金業者を規制する法律は徐々に整い、高利貸しをしていた賃金業者は経営が傾き、結果として倒産したり、銀行の傘下に入ることで会社を維持したりすることなりました。
特に大手消費者金融はもともと独立した会社だったのが、この利息制限法や出資法、賃金業法の改正により、銀行が個人への貸付にも着手しようと、もともと基盤を持っていて傾きかけていた消費者金融に目をつけたのが始まりです。
また消費者金融側としても、銀行という信用度の高いバックを手に入れたわけですから、互いに利を得た形となって現在に至るのです。取り立ての違法性に対しても厳しい法律ができているため、今では消費者金融に借入をしている=怖い取り立てではなくなっています。
それでも、非正規の賃金業者はいます。言葉巧みに甘い誘惑で騙して、高額の金利を押し付けて、違法性のある取り立てを行って儲けている、悪徳業者【闇金】がまさにそうです。
法律が厳しくなったことで、借入はそう怖がることもないものにはなりましたが、まだまだ悪徳業者は横行しています。騙されて利用しないよう、十分に気をつける必要もまだまだあります。
これから利用しようと思う人は、特に不慣れな人なのですから、迷わず銀行がバックについている大手消費者金融の中からチョイスして下さいね。